ロバート・バラード②―世紀の発見を成し遂げた探検家

バラード氏が海に沈んだタイタニック号を見つけるまでに多くの試練があったことは前の記事でも触れました。バラード氏にとってはもちろんタイタニック号を見つけることが長年の悲願だったわけですが、1985年の探査は表向きは「タイタニックを探す」計画だったけれど、予備役だった彼が海軍から与えられた本当の重要任務は、沈没した米原子力潜水艦(USS Thresher (SSN-593)とUSS Scorpion (SSN-589))を調査し、沈没原因や原子炉の状態などを確認することだったのです。そして任務を終えた残り12日間でタイタニック号の捜索に向かい、ついにその姿を発見しました。

しかし海軍はバラード氏がタイタニック号を発見するとは全く予想していなかったので、タイタニック号が発見された時は、世間の注目を浴びることになるため、原子力潜水艦のことが表沙汰になるのではないかと非常に神経質になりました。実際には人々はタイタニック号の伝説にばかり気を取られて、点と点をつなぎ合わせることがなかったのですが。

バラード氏率いる調査団がタイタニック号を発見した1985年9月1日のチャートを見てみましょう。

出生図とトランジットの海王星がサイン違いのスクエアを形成。さらに、出生図の蟹座の太陽・木星とトランジットの牡羊座の月によってグランドクロスを形成しています。海王星が90度で反目する時期は、40~43歳に訪れる人生の節目です。自分が描いてきた夢が実現へ向かうのか、それとも幻想だったと気付くのか、その分かれ道になることが多いでしょう。漠然とした夢、現実逃避のような夢を持っていた人はそれが海の泡のように消えて目が醒めてしまうような経験をする場合もあれば、確実に夢を実現するべくそれに向かって実行してきた努力が結実する場合もあるでしょう。

また、蠍座にあるトランジットの冥王星と土星はまるで原子力潜水艦を探していた海軍のようにも見えますね。秘密にしておきたかったものがバラード氏の獅子座冥王星、トランジット金星・木星の対立で思わぬ形で明るみに出てしまいそうになります。獅子座の火星と水瓶座木星のオポジションに絡むトランジットの牡牛座ドラゴンヘッドは明るみに出たものが大きなニュースになって多くの人々を巻き込み、海底に沈んだ乗客の遺品が誰のものなのかという論争を引き起こす事態になることを表しています。

彼はタイタニック号以外にも多くの沈没船を発見していますが、先の海軍の潜水艦「スレッシャー」「スコーピオン」に続き、太平洋戦争で自沈したドイツ戦艦ビスマルクを1989年に、日本海軍の戦艦霧島を1992年に発見。さらに1989年に古代ローマ船イシス号、1993年にイギリスの客船RMSルシタニア号、1998年にミッドウェー海戦で沈没したヨークタウン号を発見しています。

まさに太陽の示す蟹座9度の「水の中の魚(沈没船)へと手を伸ばす小さな裸の少女」ですね。ですが、このサビアンの度数が示すように、無意識のレベルで彼はもっと本質的なものを探していたのではないでしょうか。

1977年2月17日、彼とクルーたちは有人潜水艇「アルビン」に乗って熱水噴出孔を発見します。タイタニック号は映画にもなっていますしドラマチックですから、そちらの方がバラード氏の名が知られているのですが、実はこちらの方がとんでもない発見で、バラード氏本人も「熱水噴出孔の発見はタイタニック号の発見よりはるかに素晴らしい」と述べています。では、熱水噴出孔とはなんでしょう?それによって何がもたらされたのでしょうか?

熱水噴出孔とは、海底火山の活動によって300℃を超える高温の海水が海底から噴き出す場所です。この発見が画期的だったのは、それまで「地球上の生物はすべて太陽のエネルギーで生きている」という常識が覆されたことでした。太陽の光がまったく届かない深海で、化学物質をエネルギー源とする細菌を土台とした豊かな生態系が発見されたのです。この発見は、生命の起源の研究だけでなく、「地球以外にも生命が存在する可能性」を考える上でも大きな転機となりました。

1977年2月17日のチャートを見てみると、バラード氏が出生図に持つ金星・火星・土星・天王星の関わりが角度を変えて再現されています。出生図火星の上の太陽・水星・土星に90度で天王星が反目。土星に天王星が関与すると、新しい発見や発明などによって古い常識が書き換えられることを象徴する組み合わせとしても知られています。出生図火星対角にはトランジット水瓶座の火星・水星があり、獅子座の火を象徴するような熱水噴出孔のまわりにある化学物質をエネルギー源とする細菌を土台とした、太陽(獅子座)に依存しない豊かな生態系のようにも見えます。

双子座に4つの天体を持つバラード氏は、率いるチームと共にこれからも何かを発見してくれるのかもしれません。双子座は多面性を表すサインでもあり、海洋学者、海軍予備役士官、探検家――そのどの顔も彼にとっては「未知を探究する」という一つの目的につながっていたのでしょう。タイタニック号の発見によって世界中にその名を知られることになりましたが、バラード氏が本当に追い求めていたものは、沈没船そのものではなく、人類がまだ知らない自然界の神秘だったのかもしれません。

参考資料:Wikipedia – Robert Ballard
     NATIONAL GEOGRAPHIC [Titanic was found during secret Cold War Navy mission]
     [深海に眠る謎に挑み続ける探求者]

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